8月19日、九州から四国にかけての広い範囲で「火球」が目撃されたことで話題になりました。実は同様の事例として、1908年にはロシア・シベリアの奥地で正体不明の大爆発が発生しています。
2020年7月には関東上空に「火球」といって、うんと明るい流れ星が目撃されてちょっとした騒ぎになりました。
10月8日日没後~9日明け方に、小規模な流星群のりゅう座流星群(ジャコビニ流星群)が極大となり、北西の空に出現します。
中旬から、活動期間の長い2つの流星群「おうし座南流星群」と「おうし座北流星群」の活動が本格化して、「火球」と呼ばれる明るい流星が流れやすいことで有名です。
今年発見されたばかりの「スワン彗星(C/2025 R2)」は、20日に日没後の南西の低空に姿を現します。
かつて、小惑星の衝突が引き金となって絶滅の波が一気に広がり、地球で最も有名な先史時代の生き物であった恐竜たちが、突然この世界から居なくなりました。
人類の殆どは今、恐竜と同じように「知らぬが仏」で暮らしているとも言えます。
そして今、人類が地球の生態系を支配する時代に入り自然破壊や環境汚染などにより、第六の大量絶滅がすでに始まっているのではないか、という懸念が広がっています。
私たちホモ・サピエンスは貪欲で好き勝手に生きる上で金融と経済を優先させ、第一主義の過度な競争原理と覇権争いや市場制覇や利益優先で拡大路線を目指して、豊かで快適な生活を求める事から自然破壊や環境汚染などは酷くなり、生物多様性に齎している影響は計り知れないものです。
近年の観測技術の向上から、地球の近くまで接近する危険な小惑星を事前に検知する例(アポフィスや2024YR4)が増えてきています。
宇宙からの直接的な人類滅亡シナリオの脅威として真っ先に挙がるのが隕石しょう。
他にも、人類の快適な生活の文明を支える電気や通信などを寸断する、脅威としては巨大な太陽フレアがあります。
第4位として、隕石の衝突として有名なのは、今から6,600万年前に恐竜を絶滅させたメキシコのユカタン半島に落下した巨大隕石で、「死の小惑星」と呼ばれています。
過去には実際に地球規模の絶滅を引き起こしたと考えられる事例があり、代表が恐竜絶滅の原因とされるメキシコ・ユカタン州チクシュルーブ衝突体で、直径は約10〜15kmです。
衝突速度は数〜20 km/s程度と推定されています。
地表には直径およそ150kmのチクシュルーブ・クレーターが形成され、現在確認されている地球の巨大衝突痕の中でも上位の規模で、地球史上5度目の大量絶滅を引き起こしたのです。
その衝突のインパクトは凄まじいものでした。
まき散らされた大量のチリが天を覆い、太陽光を遮断しました。その結果、地球は気候の変動により急激に寒冷化し、恐竜の大絶滅を引き起こしたと考えられています。
この隕石は、木星の向こう側からやって来た小惑星が地球に衝突したという珍しい事象だったことが、新しい研究で明らかになりました。
ヨーロッパ地域の地殻から採取された衝突体の残骸から、ルテニウムという希少元素の化学組成が分析されたことで、チクシュルーブ衝撃体が、火星と木星の軌道のあいだを漂う小惑星帯内からやってきた隕石と類似していることが分かったのです。
第3位として、フレデフォートの衝突体として直径は約15kmがあります。
約20億年前、現在の南アフリカ・フリーステイト州に巨大衝突が起き、反発・崩壊後の原初クレーター径はおよそ170〜300kmと推定されています。
地表に残るフレデフォート・ドームは世界最大級かつ最古級の衝突構造として、2005年にユネスコ世界遺産に登録されました。
第2位として、32.6億年前クラスの巨大衝突として推定の直径37〜58kmがあります。
南アフリカのバーベルトン緑色岩帯に残る地層の解析から、約32.6億年前に直径37〜58kmの小惑星が秒速約20kmで地球に衝突したという、モデルが提案されています。
それに伴い地球全体を揺らすマグニチュード10.8相当の揺れや、数千メートル級の大津波を引き起こし、幅約500kmの超巨大クレーターを生じた可能性が指摘されています。
第1位として、ジャイアント・インパクト仮説の原始惑星「テイア」として、火星サイズがあります。
月の起源を説明する最有力説の一つ「ジャイアント・インパクト仮説」では、約45億年前に火星サイズ(直径6000km以上)の原始惑星「テイア」が原始地球へ衝突し、その破片が集まって月が形成されたと考えられています。
厳密には「隕石」というより原始惑星ですが、地球史上で最大級の衝突候補としてランキングの第1位に位置づけます。
関連として、2023-12-25「地球に衝突した惑星「テイア」の残骸発見か マントル最下部の塊」があり、惑星ニビルの衛星の一つが原始地球へ衝突すると共に、その衝撃の作用で分裂して小さい方の片割れの半分が地球と、大きな残りの片割れが惑星マルデク(Maldeg、地球の約3.5倍)となって、さらにその内の衛星の一つは地球の月となったと云います。
このように、巨大な隕石が地球に落下する確率は数千万年に1回と推測されますが、直径が数メートル程度のものはたびたび落下しています。
大気との摩擦や衝撃波による過熱で、地表に衝突する前に燃え尽きてしまっていますが、これが直径10mくらいの大きさになると、燃え尽きずに地表へと到達します。
その衝撃は巨大隕石ほどではないものの、落下の場所によっては甚大な被害を及ぼしかねない危険な存在となります。
2013年2月15日、ロシア中部のチェリャビンスク州に落ちた隕石は直径17mほどだったのですが、都市部の近くに落下したため、その衝撃波で多くの建物被害と1,600人もの負傷者を出しました。
強い閃光を放ち、煙の尾を曳きながら落下する火球がチェリャビンスク州などで観測されています。まず上空で火球が観測され、落下速度は秒速15kmであったと見られ、そのあと上空15~50kmで爆発し、複数の破片に分裂して落下しました。
また、1908年6月30日にロシアのポドカメンナヤ・ツングースカ川上流の上空で起こった、直径数十メートルとも云われる隕石による空中の大爆発は、爆心地から半径約30~50kmに渡って森林が炎上したり、2,000平方キロメートルもの森林を倒木し破壊しました。
105年経った今になり、ウクライナ、ドイツ、米国の科学者のグループが、隕石の微小な残片を確認したのです。
爆発地点の沼地では地球表面にはほとんど存在しない元素のイリジウムが検出されています。
現在の有力説は「直径50~80mほどの小惑星が高速(秒速およそ15km強のスピード)で突入し、上空5~10kmで空中爆発した」というもので、ツングースカ大爆発とも云われています。
シベリアの奥地であったことから人的被害はほとんどなかったのですが、もし落下時刻が3時間ずれていたら、首都モスクワは壊滅状態になっていたと云われています。
ツングースカ大爆発は、人間が記録している中で最大の隕石衝突だと云われています。
ロシア革命が起こる数年前の事です。
現代では「潜在的に危険な小惑星(PHA)」という分類が運用されています。
継続的に探査が進んだ結果、PHAは数千個規模で知られており、数は年々増えています。
人類滅亡クラスの隕石衝突は直径が最低2㎞位の大きさが必要とされます。
地球ではこれまで、さまざまな隕石が宇宙空間からやって来ました。
こうした隕石が生まれたのは、火星と木星のあいだにある小惑星帯(アステロイドベルト)と考えられています。
地球と同じく太陽の周囲を回っていますが、何らかの影響により公転の軌道から外れて、地球の表面に衝突することで初めて隕石と呼ばれるようになります。
(CNN)米航空宇宙局(NASA)によると、「死の神」の名を持つ巨大小惑星が、2029年に地球に接近します。
この小惑星「99942アポフィス」は直径約335m。アポフィスの名は、太陽をのみ込もうとするエジプト神話のヘビ神のギリシャ名に由来します。
ただし2029年にアポフィスが地球に衝突する心配はなく、地球から約3万キロの距離を通過する見通しです。
小惑星「2024 YR4」、地球ではなく月に衝突する可能性<上> そのとき何が起きるのか?
https://www.cnn.co.jp/fringe/35236736.html
(CNN)小惑星「2024 YR4」は見えない位置に飛び去ったものの、依然として科学者の頭から離れていません。
「2024 YR4」はビルほどの大きさの天体で、当初は地球に衝突する可能性があると見られていました。
現在は、太陽周回軌道上の望遠鏡では観測不可能な位置を移動中です。
しかし、YR4が再び見える位置に戻ってくるのを科学者が待つ間、その軌道は修正され、今度は月に衝突する可能性に注目が集まっています。
2024年末に発見されたYR4は当初、32年12月22日までに地球と衝突する恐れがあると見られていました。
衝突の確率は観測のたびに変化し、今年2月にはピークとなる3.1%を記録。観測史上最も危険な小惑星になりました。
天文学者が YR4のサイズや軌道を絞り込むうえで重要な役割を果たしたのが、地上望遠鏡や宇宙望遠鏡です。より正確な測定を行った結果、最終的に地球衝突の可能性を排除することができました。
脅威となるこの岩塊は、天文学の強力な観測機器の数々を以てしても、小さな光の点にしか見えません。
稼働中の宇宙望遠鏡で、最も強力なジェームズ・ウェッブ宇宙望遠鏡を使った今年3月の観測によると、実際にはYR4の直径は60mル程である可能性が高いと言われます。
天文学者は「惑星キラー」に分類される地球近傍小惑星の大半をすでに発見したと考えています。
惑星キラーとは、文明に終わりを齎す可能性を秘めた直径1km以上の宇宙の岩を指す。6600万年前に地球に衝突し恐竜を絶滅させた「惑星キラー」は、直径およそ10kmだったと推定されています。
発見後に俗に「シティーキラー」と呼ばれるようになった、YR4のような比較的小さな小惑星でも、地球に衝突すれば地域一帯を壊滅させる可能性があります。
NASAによると、直径140m超1km未満の地球近傍天体(より広い範囲を破壊する可能性がある)の場合、特定されているのは4割ほどだと言われます。